【図解あり】スローインのルール・反則・使い方をやさしく解説!|クイズや動画で楽しく学べる⚽

①「スローインはただの再開じゃない?意外と奥が深いそのルールと戦術」
サッカーの試合を見ていると、頻繁に登場する「スローイン」。タッチラインを越えたボールを投げ入れて試合を再開する、あのシンプルなプレーです。
しかし実はこのスローイン、ただの“再開手段”にとどまらず、ルール違反になるケースや、ゴールに直結する戦術的プレーなど、意外と奥が深いんです。
「なぜ両足を地面につけるの?」「スローインからゴールはできる?」「ロングスローって本当に有効なの?」といった疑問の声もよく聞かれます。
この記事では、そんなスローインの基本ルールから、やりがちな反則、ちょっとした豆知識やプロが活用する戦術まで、初心者にもわかりやすく解説します。
試合中のちょっとした場面に注目するだけで、サッカー観戦がもっと楽しくなる――そんな視点をあなたにお届けします!
② スローインの基本ルール
スローインはサッカーの競技規則「第15条 スローイン」によって定められています。
スローインは、サッカーにおいてボールがタッチライン(サイドライン)を完全に越えたときに行われるリスタート方法のひとつです。スローインが与えられる状況や投げ方には、明確なルールが定められています。

✅ スローインが与えられる条件
- ボールがタッチラインを完全に越えたとき
- 最後にボールに触れたのが相手チームの選手である場合
このとき、ボールを失った側の相手チームがスローインを行います。なお、ボールが地面に接していなくても、空中でラインを越えればスローインの対象です。
✅ スローインの正しい位置
スローインは、ボールがラインを出た地点から近い場所で行う必要があります。あまりにも離れた場所からスローインをすると、主審に注意されてやり直しになる場合もあります。
✅ 正しいスローインのフォーム
スローインの際には、以下のフォームを守る必要があります。
- 両足を地面につけた状態で行うこと
- 両足の一部がタッチライン上またはピッチの外側に触れていなければいけません - ボールを両手で持つこと
- 片手でのスローインは反則です - 頭の後ろから頭上を通して投げること
- ボールを背中側に構えて、前方へとしっかり腕を伸ばす動作が必要です
この正しいフォームを守らなかった場合、「ファウルスロー」と判定され、相手ボールになります。

✅ 相手選手との距離
スローインを行うときは、相手選手は最低でも2メートル以上離れていなければなりません。これを守らないと、遅延行為や反則行為として注意や警告を受ける可能性もあります。
スローインは一見シンプルに見えますが、ルールをしっかり理解していないと簡単にボールを失ってしまう重要なプレーです。次の章では、どんなスローインが反則になるのかをさらに詳しく見ていきましょう。
③ 反則になるスローインとは?
スローインは、正しいルールとフォームを守って行う必要があります。もしルールを守らずにスローインをしてしまうと、「ファウルスロー」と判定され、相手ボールになってしまいます。
ここでは、特に初心者がやってしまいやすいスローインの反則例を紹介します。
❌ よくあるファウルスローの例
1. 片足が地面についていない
スローインでは、両足の一部が地面についている必要があります。片足が浮いている状態で投げると反則になります。
2. ボールを片手で投げる
スローインは必ず両手でボールを持ち、投げる必要があります。野球のように片手で放り投げると即ファウルスローになります。
3. 頭の上を通さない投げ方
ボールは頭の後ろから構えて、頭上を通して投げるのが基本です。胸の横や脇から出すような不自然な動きは反則です。
4. 正しい場所でスローインしていない
ボールが出た位置から大きくずれた場所で投げると、やり直しや相手ボールになることがあります。
5. 投げた後、自分でもう一度ボールに触れる
スローインした直後、誰にも触れられずに自分でボールに触った場合は反則です(いわゆる「2度触り」)。ボールが他の選手に触れる前に、自分で蹴ったり止めたりした場合は相手の間接フリーキックとなります。
💡 対戦相手の妨害行為もNG
スローインする選手に対して、相手がわざと近づいて妨害したり、ジャンプして邪魔したりする行為も反則となり、警告(イエローカード)の対象になることがあります。
スローインは簡単に見えて、意外と細かいルールがあります。次の章では、意外と知られていない豆知識や、スローインに関するちょっとした裏ワザを紹介していきます!
④ スローインにまつわる豆知識
スローインは単なる再開手段のひとつと思われがちですが、実は意外と知られていないルールや、戦術的に活用されるテクニックも存在します。ここでは、観戦がもっと面白くなるスローインの豆知識を紹介します。
✅ スローインからはオフサイドにならない
サッカーでは通常、味方選手より相手ゴールに近い位置でボールを受けると「オフサイド」になる可能性がありますが、スローインから直接パスを受ける場合はオフサイドにはなりません。
このルールを活かして、最前線にいる選手にロングスローでボールを届ける作戦も存在します。
✅ スローインから直接ゴールは認められない
スローインで投げたボールがそのままゴールに入っても、得点にはなりません。
- 自分の投げたボールがそのまま相手ゴールに入った → ゴールキックに
- 自分のゴールに直接入ってしまった → 相手のコーナーキックに
このように、スローインはあくまで間接的なプレーの始まりであり、直接得点はできません。
こちらのシーンはロングスローからの状況ですが、GK(GP)がボールに触れてゴールに入ったという主審の判断の元、ゴールが認められた形となっています。仮にGKが触っていなかったとしたらゴールは認められず、サンフレッチェ広島ユースのゴールキックとなる場面でした。(他にもその前にGKへの反則があったんじゃないかなど物議を醸した場面でもありました)
✅ スローインを武器とするの「投げ職人」も存在する
中には、ロングスローを武器にする選手もいます。ボールをゴール前まで投げ込むことができるため、まるでコーナーキックのようなチャンスを作り出せるのです。
過去には元アイルランド代表のデラップ選手が、スローインだけで得点機会を量産した名手として知られています。
またアクロバティックなハンドスプリングスローで会場を湧かせるプレーもあります。
見ていて華があるのでワクワクしてしまいますよね⚽
スローインは地味なようで、実は多くのルールと戦術などが詰まっています。次の章では、スローインを積極的に活用する具体的な戦術例、ロリー・デラップ選手のロングスローを紹介していきます。
⑤ スローインを活かした戦術
一見すると地味なプレーに見えるスローインですが、実は攻撃の起点となる重要な場面でもあります。ここでは、スローインを活かした代表的な戦術やプレースタイルを紹介します。
🎯 ロングスローでゴール前に一気に攻め込む
スローインの中でも特に戦術的に注目されるのが「ロングスロー」です。ゴール前に直接投げ込むことで、コーナーキックのような形を作ることができます。
🔸 ロングスローの効果
- センターバックや長身FWがヘディングで競りやすい
- セットプレーとして準備しやすい
- 相手DFが密集して混戦になりやすく、こぼれ球からのゴールも狙える
🧑🔬 有名なロングスロープレイヤー
- ロリー・デラップ(元アイルランド代表)
→ ゴール前まで60m近く投げる“人間キャノン砲”として一時代を築いた選手。
スローインがコーナーキックと変わらないくらいビッグチャンスを演出していました。元やり投げの学生チャンピオンでもあったことから、その経験や身体能力があってこそのプレーだったのでしょう(普通そんなに飛びませんw)
⏳ 時間稼ぎやゲームコントロールにも使える
スローインは、ピッチ外のボールを持って再開するまで少し時間がかかるため、試合終盤のリード時には「時間稼ぎ」として活用されることもあります。
- 味方に投げるフリをしてゆっくり構える
- ボールを拾いに行く動作をゆっくりする
- スローインの位置を少しずらして主審に指摘される → やり直しになるが時間が経過
これらは戦術的遅延として容認されることもありますが、過剰にやると警告対象(イエローカード)になります。
🔄 攻撃のスイッチとしてのスローイン
サイドでのスローインは、ただ味方に戻すだけでなく、攻撃の流れを変える「スイッチ」として使われることも多いです。
例えば…
- ボールを味方DFに戻し、一気に逆サイドへ展開
- 近くにいた選手とワンツー気味にリスタートして突破
- 相手のマークを外して、フリーの選手に一発でつなぐ
このように、スローインはボールが止まった状態から始まるため、事前に仕込んだパターンプレーを実行しやすいというメリットがあります。
📌 小技としての「フェイク」や「ダミー」:トリックプレーとしての要素も
スローイン時に「投げるふりをして別の選手が投げる」「動き出しでマークを引きつけて、フリーの選手に渡す」といったダミー動作やフェイントも、短い距離のスローインでは有効な戦術です。
スローインはただの再開手段ではなく、プレースタイルや戦術を大きく左右する要素です。特にユースやアマチュアレベルでは、スローインを工夫するだけで他チームと差がつくことも少なくありません。
⑥ よくある質問(Q&A形式)
スローインについては、ルールを理解していても「これってどうなるの?」と迷う場面が意外と多いものです。ここでは、観戦中やプレー中によくある疑問をQ&A形式でわかりやすく解説します。
❓ Q1:なぜ両足を地面につけなきゃいけないの?
A:安定したフォームと公正なプレーのためです。
両足を地面につけることで、スローインを「投げる」行為に限定し、他のプレー(例えばキックやジャンプ)と区別しています。これにより、誰でも同じ条件でスローインを行えるようになっています。
❓ Q2:キーパーもスローインできるの?
A:できます。
ゴールキーパーもフィールドプレーヤーと同じ扱いなので、タッチライン付近にいればスローインを行うことができます。ただし、通常は攻撃参加の機会が少ないため、実際に行うことはほとんどありません。
❓ Q3:スローインからゴールってできるの?
A:直接はできません。
スローインから直接ボールがゴールに入っても、得点とは認められません。
- 相手ゴールに入った → ゴールキック
- 自陣ゴールに入った → コーナーキック(相手ボール)
ゴールにするには、誰かが1回触れてからでなければいけません。
❓ Q4:スローインのとき、相手が近づいてきて邪魔してきたら?
A:反則です。
相手選手はスローインの際、2メートル以上離れる義務があります。これを守らずに妨害すると、主審の判断で警告(イエローカード)が出されることもあります。
❓ Q5:フェアプレーでボールを返すときのスローインってどうなってるの?
A:あくまで任意のプレーです。
けが人対応などで一時的にボールを外に出した後、再開時に相手にスローインで返すのはフェアプレーの一環です。ルールで義務づけられているわけではありませんが、スポーツマンシップとして慣習的に行われています。
こうした細かなルールやマナーを知っておくことで、サッカー観戦がもっと楽しくなり、プレー中の理解も深まります。
⑦こんな場面はどうなるの? スローインにまつわるクイズℚ
ℚ.次の4つのクイズに対して〇か✖で答えを考えてみてください💡(解答はまとめパート最後)
①クイズ難易度★☆☆☆☆ 1
石崎君は野球のフォームで片手でサッカーボールを投げたのでファウルスローとなった。
②クイズ難易度★★☆☆☆ 2
スローインからプレーを再開したが、スローインでパスを渡した味方がオフサイドポジションにいたのでオフサイドの反則を取られた。
③クイズ難易度★★★☆☆ 3
スローインで味方キーパーに渡したが、キーパーがトラップミスをしてそのまま自陣ゴールに入ったのでオウンゴールになってしまった。(この時キーパーはボールに触れていない)
④クイズ難易度★★★☆☆ 3
スペースが空いていたので、そのスペースにスローインをし、自分でそのままドリブルしたので相手ボールの直接フリーキックとなってしまった。
⑧まとめ:スローインを知ればサッカー観戦がもっと面白くなる!
スローインは、サッカーの中で頻繁に見られるプレーですが、ルールや使い方を深く知ることで観戦の楽しみ方が一気に広がります。
正しいフォームや反則のポイントを知れば、プレーの判定に納得できるようになり、戦術として活用されている場面に気づけば、「今のプレー、面白い!」と感じる視点も増えるはずです。
とくにロングスローやフェアプレーのスローインは、試合の流れや選手の個性が表れる瞬間でもあり、知識があるほどその見どころを見逃さずに楽しめます。
📌 サッカーは「止まったボールからの再開」がとても重要なスポーツ。
スローインひとつとっても、プレーの意図や戦術が見えてくる!
スローインを知れば、サッカー観戦がより深く、より楽しくなります。
これを機に、次の試合ではスローインにも注目してみてください!
スローインクイズの解答&解説はこちら
①解答:〇
解説:片手で投げるのはファウルスローとなります。
②解答:×
解説:スローインではオフサイドのルールは適用されません。
③解答:×
解説:GK(GP)はボールに触れなかったので、この場合は相手チームのコーナーキックとなります。
④解答:×
解説:これはちょっとしたひっかけ問題です。この場合はファウルを取られますが、相手チームの間接フリーキックとなります。

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💡サッカー用語をまとめた辞典機能のある記事はこちら(この記事で出てきた用語もあります)

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